合同会社グラージベンチャーズの代表。フリーランス時代の2015年に同社を立ち上げ、2021年法人化。フルスタックソフトウェアエンジニアとして自らも開発業務を担う。
合同会社グラージベンチャーズ
大分県津久見市に拠点を置くビルダー型スタートアップスタジオ。ベンチャー・スタートアップ企業の立ち上げからグロース、製品開発の支援までを行っている。また先端技術開発受託事業や地域活性化ソフトウェア開発といった、技術領域の事業も展開。社員数は6名で、エンジニアは5名。
インターネット関連
~10人
弊社は2021年に法人化したばかりのスタートアップ企業です。
当初の採用担当は僕ともう一人の代表社員の2人だけだったので、選考もカジュアル面談、書類選考、最終面接というシンプルなもの。技術力は面談での会話によって見極めなくてはならず、コーディング試験は一切おこなっていませんでした。
ただ、それだと明確な基準がないので意図せず判断軸がブレたり、採用担当者同士で意見が割れてしまったりという問題が出てきて…。
やはり規模が大きくないうちは採用ひとりあたりの影響も大きく、ミスマッチは致命的です。“質の良い選考”をおこなうためには、定量的な基準を持って、担当者間で目線を合わせる必要があるなと。そこでコーディング試験の導入を検討し始めました。
最初にHireRooを知ったのは、じつはWantedlyの求人募集でした。ちょっとイレギュラーですよね(笑)。ちょうど同時期に求人を出していたHireRoo社をたまたま見つけて、「こんなサービスがあるなら使ってみたい」と思ったんです。
2週間の無料トライアルがあったので使ってみたところ、その頃はまだβ版だったにもかかわらずクオリティが高くて驚きました。プログラマーにとって使いやすい基本的なコーディング環境は整っていたし、評価入力がチームでおこなえるのも魅力的でした。ほかのSaaSでは管理者の人数に制限があるものも多いですよね。HireRooは制限なくみんなで評価できるので、スクラム採用※にも使えるなと。
あとはやはり初期費用がないという点がすごくありがたかったです。弊社の規模感で導入するには最適なツールだと感じ、すぐに導入を決めました。
※スクラム採用…「採用活動を経営陣と人事に閉じたものではなく、現場社員を巻き込んだ形で行うことで、最大の成果を創出していく採用手法」。
[参考]スクラム採用とは|HERP(ハープ)
実際の試験では、必ず全員に出す基礎的な問題と候補者に合わせた問題を組み合わせています。
基礎的なものはあえて、ものすごく簡単な配列をソートするような問題にしています。最低限のスキルを確認する目的と、選考における共通の問題とすることで件数が溜まってきたときに比較がしやすくなるのではという意図があります。
ここの評価をするときに、コーディング過程が見られるプレイバック機能はすごく役立っていて。できあがったコードが明瞭でなかった場合に、アルゴリズム的に速い答えを探しているからなのか、それともただ単にソートをかけないのかを判断できるのですごく良いですね。
候補者に合わせた問題というのは、その人がやってきた業務や言語を選ぶものです。弊社寄りの問題で実力を測るのではなく、候補者にとって万全な状態にして、純粋な技術力を見たくて。HireRooに備わっている問題の種類や言語が豊富だから実現できることですね。
先ほど評価が複数人でできることも魅力だったと言ったんですが、じつを言うとまだそこは使いこなせていなくて。Slack連携機能で試験が終わると通知が来るので、現状はそのままSlackでチャットしたりGoogle Meetをつないだりして、みんなであーだこーだ話しながら評価しています。
いまの規模感だとこれで十分ですが、今後組織が大きくなってきたらツール内で評価コメントを残して回して……という使い方もできるのかなと思っています。長く使える設計でありがたいですね。
結果的にHireRooを使った選考で3名を採用しました。弊社はテレワークが基本なので、スタッフは全国各地に散らばっていますが、いまのところミスマッチは見受けられませんね。
やはりコーディング試験の結果として基準が定量化されたので、かなり判断しやすくなりました。担当者間でのズレもなくなり、選考の質は間違いなく上がっています。
今後、新しいメンバーを迎え入れるにあたって、社内エンゲージメントを高めるなら会社のレベル感を共有するのって大事なことだと思うんです。HireRooの試験結果をデータとして蓄積していけば、そこの認識もアジャストされやすいなと。
あと、この選考基準の見える化は採用CX※にとってもプラスに働きそうです。もし候補者に不採用の理由を伝えるとなったら「スキル不足です」という回答だけでは納得できないですよね。でも、実際に試験を受けたうえでの結果だったら「ここまでのレベルには到達していなかったんだな」と思えるはずなので、納得感は段違いです。双方にとってより良い体験を生むツールだと思います。
我々のような小さい会社ほど採用担当者の数が少なく、人による違いが出てしまいがちですが、そこでひとつ客観的な指標を持つということは非常に重要です。
大企業であっても、部署を横断して感覚をすり合わせるにはまた指標が必要なので、僕はすべての会社で試験を実施した方がいいと思っています。弊社も規模を拡大していくなかで使い続けていきたいです。
※採用CX…「候補者が企業を認知した段階から実際に選考を終えるまでのあらゆるステップに着目し、入社までの一連のプロセスにおける候補者の体験・経験をより良くすること」
[参考]【解説】採用CXが注目される背景と設計手順の全体像|HeaR連載#1 | 人事部から企業成長を応援するメ
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